高温による障害(熱中症) 文責 森幸三郎

 連日30℃以上の炎天下で高熱による人体への障害を熱中症と呼びます。

1.体温上昇を伴わないもの(軽症)・・・熱けいれん

2.体温上昇を伴うもの(中−重症)・・・熱疲労、熱射病(日射病)

☆熱けいれん・・・猛暑の下で労働、スポーツをして大量の汗をかき多量の電解質(Na,K,Cl)と水分を失ったにもかかわらず水のみ補給して筋肉の電解質バランスが崩れ痛みを伴うけいれんを起こす。のどの渇き、倦怠感、耳鳴り、吐き気、顔面蒼白などの症状を伴う事もある。治療は塩水かイオン飲料を飲めば回復する。

☆熱疲労・・・上記の電解質バランスの乱れに加え、脱水状態が高度になると血液の循環障害が起こり、うっ血状態となり熱の発散機能も衰え体温は上昇する。頭痛、意識もうろうとなり放置すれば熱射病に移行する。この状態では涼しい部屋に運び込み、イオン、水の補給をする。また氷か、冷たい水でひたい、首筋、腋の下、大腿鼠径部を冷やすとよい。

☆熱射病(日射病)・・・熱疲労が進行した状態でうっ血状態が進行し体温は40℃に上昇する。脳の体温調節機能が傷害され汗もでず、皮膚は乾燥する。意識消失、全身けいれんの他、心臓、腎臓、脳、肺臓などの臓器障害も引き起こす。緊急入院して医師による救命措置が必要である。救急車がくるまでに上記熱疲労の処置をすべきことは言うまでも無い。


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