平成10年7月15日掲載分
◎コンタクトレンズは清潔に 感染症予防は手洗いから (谷村幸三)
最近20年間の細菌性結膜炎の三大要素として、角膜異物、外傷、コンタクトレンズが報告されています。
コンタクトレンズの汚れは、角膜感染症を引き起こすだけでなく、汚れを抗原とするアレルギー性結膜炎を起こしやすくします。
装用中や保管中の汚れの蓄積、生物学的汚染への対策がコンタクトレンズをより安全に使用するために大切になっています。
そのためには、まず、手洗いをよくして下さい。
コンタクトレンズを取り扱うとき、手洗いをすることで、かなりの感染症が防げます。
レンズケースも、2つ持つように。
2つあれば、ケースを洗浄したあと、24時間乾かすことができ、バイオフィルム(細菌の巣くつ)の形成を、かなり阻止できます。
また、コンタクトレンズの連続装用は、できるだけ避けましょう。
角膜潰瘍(かいよう)の危険性が、終日装用の8.5倍にもなります。
コンタクトレンズが汚れやすく、アレルギーを起こしやすい人には「汚れが蓄積する前に、新しいレンズに交換し、合併症の発現を減少させる」という観点で開発されたソフトコンタクトレンズ、とくに、毎日使い捨てるタイプが安全だと考えられます。
コスト面から、終日装用で2週間で交換するレンズが多く使用されています。
コンタクトレンズを選ぶ場合には、眼科専門医によく相談し、レンズの汚れ対策に充分気をつけましょう。