平成11年9月15日号掲載分
◎早期発見が難しい肺がん 症状が無くても定期検査を (宮本星也)
肺がんの半数は、タバコを多く吸う人に出来ます。欧米では、タバコを吸う人が少なくなり、肺がんで亡くなる人も減ってきました。日本では、今年は肺がんが、がん死亡のトップになりました。
一日十本以上吸う人は要注意です。二週間以上、風邪の症状がある人、タバコを多く吸う人は、喀(かく)痰細胞検査と胸部レントゲン検査を受けて下さい。
早期肺ガンの九〇%は自覚症状が無く、早期発見が難しいがんの一つです。実際に肺がんの七〇%は、かなり進んでから発見されます。
市と市医師会では、五年前から、これらの検査を、各病・医院保健センターで実施しています。肺がんだけでなく、肺結核の早期発見にもつながります。
今秋には、同センターに高速らせんCTを導入、より効率よく、がんの早期発見ができるようになります。
最近では、胸腔(くう)鏡手術やレーザー照射治療、定位放射線治療など、体に負担にならない治療も行われるようになりました。小さながんでなければ、これらの新しい治療はできないため、早期発見がより大切になってきました。
肺がんの半分は、タバコを吸わない人にも出来ます。年二回、少なくとも一回は検査を受けましょう。