平成11年11月15日号掲載分

◎増加している子宮体がん 三十歳を目安に定期検査 (高橋宏明)

  子宮がんで亡くなる人は減っていますが、、子宮ガンにかかる人が減っているかというと、一概にそうともいえません。子宮がんは、目で確かめられる部位なので、早期に発見されたり、がんになる前の段階で発見されることが多くなったため早期に治療ができ、治りやすくなったといえます。
 一方で、子宮がんの中でも、見つけにくいがん、治りにくいがんが増えているともいわれています。
 子宮がんは、膣(ちつ)に近い子宮頸(けい)部にできる頸がんと、奥の方の子宮体にできる体がんに分けることができます。日本人の場合、頸がんが多いのが特徴ですが、以前は五%ほどだった体がんが、最近では二〇%に増え、欧米型に変化してきたといわれています。
 子宮がんの検査は、子宮の入り口と奥の細胞を採って行います。子宮の入り口は、器具でこするようにして細胞を採ります。細胞はガラス板に塗り、染色して顕微鏡で見ます。集団検診でもよく行う、簡単で痛くない方法です。子宮の奥も同じ方法で行います。
 子宮頸がんで三十五歳くらいから、子宮がんで閉経後を、危険年齢とみるべきでしょう。三十歳になったら、症状が無くても、定期的に年一回は検診を受けるようにしましょう。


メニューへ戻る