平成12年9月15日号掲載分
◎感染力強い「はやり目」石けん使いよく手洗いを (谷村幸三)
はやり目は感染性の強いアデノウイルスなどによって起こる結膜炎で、「流行性角結膜炎」、「咽(いん)頭結膜熱」や「急性出血性結膜炎」などが代表的です。
目が赤くくすみ、涙や目の痛み、まぶたのはれなどがみられたら、「流行性角結膜炎」が疑われます。
「流行性角結膜炎」は、アデノウイルスに感染した後、約一週間の潜伏期を経て発症します。発症から一週間すると、急に目が痛くなり、角膜表層に炎症性混濁が現れることがあります。これが「点状表層角膜炎」です。アデノウイルスには即効薬がなく、処方された目薬を差しても二週間は症状が続きます。
アデノウイルスは、患者の涙や目やになどに多く含まれ、発症後一週間は、とくに強い伝染力があります。乾燥に強く、目に触った手を介して、ドアの取っ手やバスのつり革などで生きています。ウイルスは薬剤にも強いので、目を触った後は手を水道水と石けんでよく洗いましょう。洗った後は、消毒用アルコールで消毒し、専用のペーパータオルを用いましょう。
また、ふん便などにもウイルスがいますので、お風呂は家族が入った後に入ってください。職場や学校も休む方がいいでしょう。はやり日の種類によって休みの期間は異なります。治ったかどうかは、医師の診断を受けてください。